猫には、キジトラとサバトラというトラ柄の被毛を持つ猫種がいます。
見た目的には共通する部分も多いため、知らない人にとっては見分けづらいこの2種類の猫ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
本記事では、キジトラとサバトラの違いとその見分け方を解説します。
キジトラとサバトラの違いとは?
サバトラとキジトラは、どちらも同じような黒い縞模様をした猫で、キジトラはベースカラーが茶色、サバトラはベースカラーが銀色という違いがあります。
特に背中周りは色が濃くなるので、色のの差が明確に表れやすいです。
毛色や柄の違い
キジトラもサバトラもとても良く似た柄の猫種で、ベースとなる色が違うという点を除けば基本的に見た目の違いはほとんどありません。
では、それぞれどのような色の違いがあるのでしょうか。
キジトラは茶色ベースの毛色
キジトラのベースとなる色は茶色で、そこに黒の縞模様が全身に入っています。
特に目元や足には縞模様が濃く現れ、ほかのトラ柄と比べると口の周りが白くなっていることが多いです。
肉球の色は、黒か濃いチョコレート色になっています。
サバトラは銀色ベースの毛色
サバトラのベースとなる色は銀色でそこに黒い縞模様が入り、しっぽの先は黒一色になることが多い毛色です。
鼻はキジトラ同様茶色ですが、中には輪郭を縁取る黒い線が入っている個体も存在します。また、顔周りに白い毛色が入ると、鼻の色がピンクやブチになることも。
肉球の色は、基本的に黒色のみとなっています。
性格の比較
猫は毛色で性格に違いが表れる傾向があります。
そのため、毛色以外あまり違いがないキジトラとサバトラでも、性格は同じというわけではありません。
では、それぞれどのような性格をした猫種なのか見ていきましょう。
キジトラは野性味が強い
キジトラは野生猫の毛柄を受け継ぐこともあり、性格も本能的で野性味が強い個体が多いようです。個体差はあるものの、大きく分けると【甘えん坊なタイプ】と【野性的なタイプ】に大別されます。
初対面の相手には強い警戒心を見せますが、心を許した相手にはべったりで甘える傾向があります。
基本的には、ほかの猫種以上に構われ過ぎることを好まないので、ストレスを与えないよう配慮が必要です。
サバトラは慎重なところも
サバトラの性格は、大きく分けて『警戒心が強いタイプ』と『慎重で人懐こいタイプ』の2種類。個体差はありますが、白が多い子はより警戒心が強い傾向があるそうです。
また、マイペースな子も多いので、構いすぎたりせず適度な距離感を保つようにしましょう。
ルーツの比較
毛色以外は良く似たキジトラとサバトラですが、意外にもそのルーツは大きく違います。
ここでは、キジトラ、サバトラそれぞれのルーツを紹介し、比較していきましょう。
キジトラは最も野生に近い毛柄の猫種
キジトラは最も野生の猫に近い、あらゆる猫種で唯一新種の遺伝子の影響を受けていない毛柄といわれており、学術的にも【野生型】と呼ばれる原初の猫の毛柄です。
また、飼い猫の祖先といわれる【リビアヤマネコ】とは、毛柄だけでなく遺伝子構成までほぼ同じであることがわかっています。
サバトラは日本での歴史は比較的浅い
サバトラは、日本での歴史はまだ浅く50~60年ほどで増加してきた猫種です。
戦後に海外から入ってきた洋猫と、もともと日本にいた猫が交配して生まれたといわれています。
近年は増加傾向にあるので、今後見かける機会が増えていくかもしれません。
まとめ
キジトラとサバトラは、毛色の違い以外ほぼ同じ猫種といえるので、知っていないと見分けることは難しいかもしれません。
猫好きな方は、1つの知識としてこの2種類の見分け方を知っておくのも良いでしょう。
キジトラに関しては、下記リンク先のページで詳しく解説しているので、より詳しい情報が知りたい方は、一度ご覧になってはいかがでしょうか。
